アナニアシヴィリ「ジゼル」3.10感想記 |
◆菜の花に蜂が...(^^ @マザー牧場
やっと「ジゼル」感想記にこぎつけた。(苦笑)
3月10日にアナニアシヴィリ&グルジア国立バレエの「ジゼル」の公演を観に行った。5日の「ロミオとジュリエット」を観て、どうしてももう一度アナニアシヴィリの踊りを観ておきたかったからである。
失礼ながら引退していてもおかしくない年齢でありながら、グルジア国立バレエの芸術監督と主役の二役をされるのだから、その能力の高さは凡人でない。
大好きな「ジゼル」のオープニングが始まった。
アルブレヒトのドアノックの後、可愛い可愛いジゼルが出てくるシーン。
何て可愛らしいんだろう、と思わず拍手してしまう。(笑)登場シーンはどれも大好き。(^^
アレッサンドラ・フェリの「ジゼル」は可愛くて素晴らしい。
恋する乙女を見事に踊っていて、思わず微笑んでしまう。(^^
◆Alessandra Ferri. Giselle. ミラノ・スカラ座 バレエ(Act1)
あっという間にアナニアシヴィリはジゼルそのものになっていて、ウヴァーロフもまたアルブレヒトそのものになっていた。
ジゼルとウヴァーロフの二人の恋人のラブラブな様子が伝わってきて自分のことのように嬉しい。
また、恋敵ヒラリオン(ハンス=森番)のダヴィッド・アナネリも非常にキレのよい素晴らしい踊りだったと思う。
狂気乱舞して果てるジゼル最期のシーンには身につまされて涙がこぼれた。(^^;
二幕は何と墓場が舞台。
ウィリ(精霊たち)が登場し、ミルタというウィリの女王がキーマンだ。
今回はラリ・カンデラキさんがミルタ役だったのだが、、、ミルタという役の重要性をつくづく感じた。ますます精進して頑張って頂きたい方だった。
ウィリという精霊には白い花冠と腰に羽根がついている。チュチュの丈も微妙な長さなのだが、それがまた幻想的な演出に効果を現している。
アナニアシヴィリはミルタやウィリたちより少し短めのチュチュで踊った。
コールドのウィリたちもよく頑張ったと思える出来映えだった。宙から上半身だけが飛び出して見えるシーンや空中を飛び抜けるような演出も効果的だったと思う。
第二幕の見逃せないシーンがコレ!(長いけど是非!笑)
ヴィシニョーワとマラーホフ(東京バレエ団)の「ジゼル」から。
ウィリ(精霊)になったジゼルが女王ミルタに恋人だったアルブレヒトを助けてほしいと懇願するシーン。白いドレスが美しく映え、幻想的なシーンで無駄のない流れるような踊りは必見。ミルタの井脇幸江さんも好演。
◆Giselle Diana Vishneva Vladimir Malakhov The Tokyo Ballet 2004 10/11
ジゼルは死んでウィリになったばかり。裏切られたはずのかつての恋人アルブレヒトを死んでも尚、愛しつづけ守ろうとする健気なジゼルをアナニアシヴィリは熱演したと思う。
ジゼルの哀しい切ない想いがアナニアシヴィリを通じて伝わってきて、観ていても目頭が熱くなるばかり。そこまで愛を貫く無私のジゼルの清らかさを見事に見せてもらった。
無理してでも出かけてきて本当によかった。
急に取ることにした、五反田のゆうぽーとホールの10列目の席もいい席でラッキーだった。
バレリーナとして他とは違うオーラを持つアナニアシヴィリの踊りには感動。
ウヴァーロフも見事なサポートで、息もピッタリだった。
あー、「ロミジュリ」もう一回〜なんて、、、、ムリ無理...だよ。(^^;
素晴らしいバレエを観て余韻がなかなか冷めやらなかった。
次回はパリ・オペラ座での「ジゼル」。今から楽しみで仕方がない。(笑)
*手持ちの「ジゼル」DVDいろいろ(私的評価順に...)
1.ヴィシニョーワ&マラーホフ(東京バレエ団 2004 ボリショイ劇場版)
2.コジュカル&コボー(英国ロイヤルバレエ 2006 ピーター・ライト版)
3.メゼンツェワ&ザクリンスキー(キーロフ・バレエ 1983)
4.ザハーロワ&ボッレ(ミラノスカラ座バレエ 2005)
あっという間に4タイトル!!! 相棒のです。(爆)
以下、あらすじはウェブから拝借したものを貼付させていただきます。<(_ _)>
◆バレエ「ジゼル」のあらすじ
『ジゼル“Giselle” 』(アドルフ・アダン作曲)
「白鳥の湖」「ラ・シルフィード」とともに三大バレエブラン(Ballet Blanc)の一つで、初演は1841年6月28日パリのオペラ座 全2幕
第一幕:
中世のライン地方のある村に住む主人公ジゼルは、病弱で心臓が弱かったが笑顔を絶やさない踊り好きな娘だった。そんなジゼルの前に隣国領主の息子である身分を隠した青年ロイス、実名アルブレヒトが現れ、ふたりは恋に落ち、幸せな毎日をともに過ごし、結婚の約束をする。しかし、ジゼルを密かに想っていた幼馴染の青年ヒラリオンが恋人ロイスの正体を暴こうとしていた。
そんなある日、ジゼルの村に領主の一行が狩りの途中で立ち寄り、その一行の中にひときわ綺麗な領主の娘バチルダがいた。バチルダもまたジゼルと同じく婚約中であったことから、バチルダは自分の首飾りをジゼルに与えるほどふたりは意気投合する。ところが、バチルダの婚約者というのは隣国の領主アルブレヒト、つまりはジゼルの恋人ロイスだったのだ。
そんな折り、アルブレヒトの正体を暴こうとしていたヒラリオンは村にあるロイスの仮の家に忍び込み、隣国領主の紋章の入った剣を見つけ、ロイスの素性をジゼルと領主一行にばらしてしまう。そして、実はロイスがバチルダと婚約していたアルブレヒトと同一人物であることまでばれてしまう。もはやごまかしようのなくなったロイス(アルブレヒト)はバチルダの手にキスをし、その場でジゼルを見捨ててしまうのだった。
真実を知ったジゼルはその場で気が動転し、髪を振り乱して錯乱、心臓の弱かったことが影響し、ついには母ベルタの腕の中で息絶えてしまう。
第二幕:
森の沼のほとりの墓場。真新しいジゼルの墓もその中にある。
最初にそこへ訪れたのは幼馴染のヒラリオンだったが、祈りを捧げるやいなや不気味な雰囲気を感じてその場を逃げるように立ち去る。その後に現れたのがウィリの女王ミルタ。ウィリとは結婚を前に処女のまま命を落とした女性達の霊で、夜な夜な現れては墓場にやってきた男を踊り狂わせて死においやるのだった。そして、女王ミルタがローズマリーの枝を一振りするとウィリ達が現れ、その中にはウィリになったばかりのジゼルもいた。
ウィリたちがその場を去ると今度は、ロイスことアルブレヒトがジゼルの墓の前に現れ、深い後悔の念にとらわれながら祈りを捧げる。すると、アルブレヒトは微かにジゼルの気配をその場に感じ、やがてジゼルの霊を目の前にする。アルブレヒトはジゼルを抱きしめようとするが霊になってしまった体を抱きしめることは出来ず、結局アルブレヒトはその場を立ち去ることになる。
しばらくするとウィリに捕まってしまったヒラリオンが墓場に引き戻され、女王ミルタにその場で踊りを命じられたヒラリオンは狂ったように踊った末、ウィリたちによって死の沼に突き落とされ息絶えてしまう。
そして、アルブレヒトもまたウィリに捕まって、踊りを命じられるが、ジゼルが間に立ちふさがりなんとか彼を守ろうとする。しかし、女王ミルタはジゼルを踊らせることによって墓の十字架に守られていたアルブレヒトを誘い出そうとし、結局アルブレヒトは我慢が出来なくなって踊りだしてしまうのだった。
アルブレヒトの死の踊りはその後も果てしなく続いた。そして、今にも力尽きようとした時、突然朝の鐘が鳴り響き、夜明けとともにウィリたちは墓の中へ消えていった。ジゼルは朝の光の中、九死に一生をえたアルブレヒトに永遠の愛を誓い自分もまた姿を消していったのだった。
舞台と関係ないですが、お撮りになる縦構図の写真は本当に好きです。
単純に風景を切り取っただけではなく、なにか物語を感じさせます。
「ジゼル」二幕のシンプルな構成は大好きです。
一幕、二幕を踊り分けるのはたいへんでしょうが、それこそが見どころだと思ってます。
ニーナは陽のオーラだと言われますがそこは経験豊富なダンサー、きっちりとジゼルを感じさせたようですね。
ウヴァとのコンビネーションも定評あるところですし、気持ちが豊かになる舞台をご覧になれてよかったです。
相棒様もなかなか凝り性のご様子。頼もしいです(笑)
そういえば前々回のバレエフェスで、コジョカルとマニュエル・ルグリが踊った「ジゼル」は御覧になりましたか?
テレビで何回か放映されたのですが。
こんにちは。レス遅くなりまして申し訳ございません。
トップ写真をお褒め頂いて嬉しいです。有難うございます。
ストーリーのある写真になったならヨカッタ。(^^
「ジゼル」なかなか面白いですね。
先日は二度目の「ジゼル」・・・パリ・オペラ座バレエを観てきましたが、
こんなにもダンサーによって、プロダクションによって違うものになるのかと
思いました。
団のレベルとしては断然オペラ座なんですが、ニーナ&グルジアが話にならないか
と言うと、それは全く違いました。それぞれ素晴らしい点はあります。
巧みに踊れるだけでは人の心には響かないというのがよく分かります。
修練を積んだテクニックがあってこそですが、その上で物語やその人物の内面を十分に表現出来るかどうかはダンサーの感性やキャラの向き不向きによるものも大だなと再認識しました。
バレエ好きの人が主役違いで公演を再々ご覧になる気持ちがよく分かりました。
DVDはまだ増え続けております。「ジゼル」は音楽も、ストーリーもよく出来ていますね。また観たいと思います。(^^ゞ
コジュカル&ルグリは存じませんでした。
是非とも観てみたいものですが、、、。(^^