春、季節の移ろい... |
◆枯れ木の上に月 故郷にて
この角を曲がった先にはハナミズキの木がある。
いつもの通勤路。
サクラの季節が過ぎゆく頃にはバトンタッチするように
小さなハナミズキの花が開きはじめる。
今年もそんな時季になった。
ハナミズキの木の緑の葉々の中に、ちらほらと緑がかったアイボリーの花弁。
花心はもっと濃いグリーンがかったアイボリー。
季節が着実に移ろっていることがよく分かる。
こんな小さなことだけれど、朝からちょっと嬉しくて
元気が湧いて顔がほころぶ。
今宵の一曲。
◆Franz Schubert - "An den Mond", D. 296
Dietrich Fischer-Dieskau (baritone)/Gerald Moore (piano)
◆An den Mond ( D. 296 )「月に寄せて」
Johann Wolfgang von Goethe
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
Füllest wieder Busch und Tal あなたは森と谷を
Still mit Nebelglanz, 静かにおぼろな輝きでふたたび満たし、
Lösest endlich auch einmal ついには僕の心までも
Meine Seele ganz. 解き放ってくれる。
Breitest über mein Gefild 僕のいる野の上に
Lindernd deinem Blick, 心静めるあなたの眼差しが広がり、
Wie des Freundes Auge mild まるで優しい友の眼のように
Über mein Geschick. 僕の運命を見守っている。
Jeden Nachklang fühlt mein Herz 僕の心は楽しい時と悲しい時の
Froh und trüber Zeit, あらゆる余韻を感じとり、
Wandle zwischen Freud und Schmerz 喜びと痛みの間を
In der Einsamkeit. 孤独に歩んでいる。
Fließe, fließe, lieber Fluß! 流れろ、流れろ、愛する川よ!
Nimmer werd ich froh; 僕がもう喜ぶことはない。
So verrauschte Scherz und Kuß, 恋の戯れも口づけも、
Und die Treue so. そして誠実も消え去ってしまったのだから。
Ich besaß es doch einmal, だが、そんなかけがえのないものを
Was so köstlich ist! 僕も一度は持っていたのだ!
Daß man doch zu seiner Qual どんな苦しい時も
Nimmer es vergißt. それを忘れることなどありはしない。
Rausche, Fluß, das Tal entlang, ざわめけ、川よ、谷に沿って、
Ohne Rast und Ruh, 休みも憩いも無く、
Rausche, flüstre meinem Sang ざわめけ、僕の歌に添えて
Melodien zu, 調べをささやいてくれ、
Wenn du in der Winternacht おまえが冬の夜
Wütend uberschwillst, 猛り溢れる時、
Oder um die Frühlingspracht また春の輝きで
Junger Knospen quillst. 若々しいつぼみが膨らむ時に。
Selig, wer sich vor der Welt 幸せだ、憎しみを持たずに
Ohne Haß verschließt, 世の中から身を隠し、
Einen Freund am Busen hält その胸に一人の友を抱いて
Und mit dem genießt, 共に楽しむ者は。
Was, von Menschen nicht gewußt 人に知られること無く、
Oder nicht bedacht, 心配されることも無く、
Durch das Labyrinth der Brust 胸の迷宮を通って
Wandelt in der Nacht. 夜さすらうものを楽しむ者は。
もう一度温かくなると、一気に初夏かもしれませんね。
良い週末をお過ごしくださいませ。
こんにちは。
コメント有難うございました。<(_ _)>
久しぶりに相棒と緑の中を歩いてきました。
三寒四温、日々次の季節に向って歩いているようです。
いつもお気遣い頂き有難く思っています。
貴女もどうぞ良い週末をお過ごし下さいね。