弦楽四重奏の世界... |
■Leaves...
昨夜は初のアルカント・カルテットを聴くことが出来て、非常に満足した。
音楽への取組み方、表現の方法など、カルテットによって本当に様々だが、現在活動中のカルテットの中で、あるレベル以上のグループが幾つあるのだろう?
アルカント・カルテットを聴きながら、アルバンベルク弦楽四重奏団を想わないではいられなかった。
昨年の引退公演のあの至福の時・・・弦楽器四本の奏でる音楽でいかに高い芸術を創造出来るのかを思い知らされた。(あの引退公演で初めて四人の音楽が解け合ったという印象を持っている)
好き嫌いはともかく、あれほどのカルテットはもう出ないだろうと思う。
話が逸れたが、アルカント・カルテットの非凡さを感じたということだ。
■Arcanto Quartett
弦楽四重奏という音楽は、地味なジャンルにも関わらず高い音楽性を求められる。
有名曲に楽しいものはあるが、どちらかと言うと内省的なものが主となる。
弦楽器四つでの演奏だから、音楽の密度がより濃くなり、「弾く」ことを遥かに越えて高い音楽表現を求められることになる。昨夜のバルトークの五番にしても、現代的ゆえ、古典に親しんでいるクラッシック愛好家にさえ敬遠されがちだと思う。
知は当然必要だが、その上に「感覚」として音楽を捉える部分も多くなるのだろうと思う。
好きな人ばかりが来ているはずなのだが、隣の御仁は大鼾をかいておられた。(^^;
弦楽四重奏の世界はまだまだ奥が深い。
きっと死ぬまで追求し続けることになるだろう。
さて、アンコールで久々に聴いたラベルの弦楽四重奏(第三楽章)。
本プログラムをさておいて書くのも何だが、、、特にこの曲に惹き付けられた。
なぜか最近ラベルなどの近現代フランス音楽に妙に高反応を示す自分が不思議。
それはともかく、せっかくなので「今宵の一曲」はこの曲にしたいと思う。
果たしてどんな感想を持たれるだろうか...?
♪Maurice Ravel - Quartet in F major III. Très Lent Alban Berg Quartet
楽譜を見ながら聴くのも楽しいもの... p.26から
*モーリス・ラヴェルの《弦楽四重奏曲 ヘ長調》は、1902年12月から1903年4月にかけて作曲された室内楽曲。1904年3月5日にエマン四重奏団(Le Quatuor Heyman)によって初演された。のちに多少手を入れた上で、1910年に出版した。「敬愛する師ガブリエル・フォーレに献呈」されている。
生前に未出版だった遺作のヴァイオリン・ソナタ(1897年)から数えると、ラヴェル2作目の室内楽である。しばしば録音や演奏で組み合わされることの多いドビュッシーの《弦楽四重奏曲 ト短調》作品10(1893年完成、1894年発表)からはちょうど十年後の作品であり、先輩のその作品からラヴェルは啓発を受けていた。
ドビュッシーはラヴェルのこの作品に熱狂的な賛辞を送って、ラヴェルに終楽章を改訂せぬように説得し、次のように進言した。
「音楽の神々の名とわが名にかけて、あなたの四重奏曲を一音符たりともいじってはいけません。」
しかしながらラヴェルは、出版にあたって作品全体を改訂して、より構築感が高まるようにした。
弦楽四重奏曲は難しいジャンルであり、作曲家が成熟期を迎えるまでにこれを手懸けることは、まず滅多にないほどである。だが、当時まだ27歳のラヴェルはその作曲に挑んで、この楽種の傑作を示したのであった。
以下の4つの楽章から成り、全曲を通して演奏に約30分を要する。また、フランク楽派の伝統を受け入れて循環形式をひかえめに援用し、作品の自然な統一感をもたらすことにも成功している。
Allegro moderato (アレグロ・モデラート、ヘ長調)
Assez vif. Très rythmé (十分に活き活きと。きわめてリズミカルに。イ短調)3/4拍子と6/8拍子のポリリズムによるスケルツォ。
Très lent (きわめて緩やかに、主部は変ト長調)
Vif et agité (活き活きと、激しく、ヘ長調)5/8拍子によるロンド。
〜Wikipediaより抜粋
こんばんは。コメント有難うございます。
ラヴェルのこの曲がお好きで嬉しいです。
この作品の何が人の心を惹き付けるのでしょうかね?
ラズモフスキーの演奏を終えて、のアンコールでした。
チェロのケラス氏がたどたどしく日本語で曲目を...。(^^
アンコールに何を選ぶかは非常に大事なことだとボクは思っています。
メインのプログラムを壊さず、いかに余韻を大切に出来る選曲ができるかどうかですから、これでアーティストの音楽性を知ることが出来ます。
ボクは「コレもアレも弾けますよー」みたいな演奏家には興味がありません。
アンコールまでが、その演奏家の「音楽」そのものだと思うからです。
って、また分かったようなこと書いちゃった。ごめんなさい。(^^;;;
機会を見つけて、ぜひ室内楽を聴かれるといいですよ。
地味だし難解なことも多々ですが、深みにはまるととても面白いですので。(笑)
いつもありがとうございます。<(_ _)>