バッハのカンタータ |
バッハの残した膨大な楽曲の中のカンタータを時代を追って演奏していくシリーズ。
もちろん演奏は古楽器でだ。最初のうちは古楽器の音になかなか慣れず違和感を感じて
いたのに、今や耳にも心地よくモダン楽器よりも気持ちに沿うような気がしている。
ノンヴィブラートのため、日常的に耳にする楽器の音色とは全く異なる。素朴という一言で
表現するのは無謀だが、小編成で奏者の息遣いが感じられる。
250年近く前に作られた楽曲であるにもかかわらず、タイムラグを気にすることもなく
本当に心から楽しんで演奏を聴いている自分がいる。
クリスチャンではないけれど、音楽を通じての布教というのか、宗教の凄さを垣間見る思いがする。純粋に音楽だけを楽しむことも出来るから、バッハという作曲家はやはり天才といえよう。
演奏会が終わると清々しい気持ちになる。
何故か心が洗われたような清々しさ。
聴いてよかったといつも思う。
切ない曲、楽しい曲。バッハのイメージもカンタータのシリーズを聴くようになって随分変わった。これからも楽しみにしたい。